かがやけ
「かがやけ」では、保護者の皆様や本校職員にとって参考になりそうな作品を掲載していきたいと思っています。ぜひ読んでいただいて、子育て等にお役立ていただければ幸いです。
~ 暮らしの手帖 『言葉の力』 坂之上 洋子 著より ~
私は十五年以上、海外で暮らしてきました。なので、日本人の習慣を客観的に見る経験が多くあります。ほとんどは、日本人の奥行きの深さや、美しさを再認識することばかりなのですが、ひとつだけ、日本人の多くの方が何気なく使っているコミュニケーションで気になることがあります。
それは、出会った瞬間にかけられる「疲れてない?」とか「顔色悪くない?」という言葉。それを受けて、「そうなの。最近忙しくて」というような軽快なコミュニケーションがとれればいいのですが・・・・・。私の場合、そう言われる度に水を頭からバッサリかけられたような気分になってしまいます。
たぶん、そう言われると時は、確かにちょっと疲れていたり、少し落ち込んでいる時が多いからなのかもしれません。
でも、せっかく人にあうのだから、気分をあげて楽しい時間を過ごそうと出かけてきているのに、会うなり「疲れていない?」「顔色悪くない?」と言われると、「すぐにわかるぐらい疲れた顔してるのか」と再確認させられ、なんだか現状よりも落ち込んでしまうというわけです。
さらに、もしその日、自分が別に疲れてないと感じている場合ならもっとがっかり。でも、相手の方は、まったく悪気がないのもわかっています。そんな微妙な変化にまで気がつくぐらいあなたのことを気遣っている、という実は思いやりのコミュニケーションなのですよね。
でも、このコミュニケーションは、かなり日本独特なので、少なくとも米国では使わない方が無難です。時々この言葉をそのまま直訳して、You look pale. Are you all right? なんていう人がいて、言われた米国人が相当に戸惑っているのを何度も見てきました。米国では一般的に、人に会うと、何かしら相手のことを褒めるというのが習慣だからです。
そして、疲れていたり、落ち込んでいそうな人に対しては、ことさら、その人が明るくなれそうなことを伝えます。「ブラウスの色が素敵」だとか、「この間のプレゼン良かったよ」等。
だって本当に顔色の悪い、元気がなさそうな人がいれば、単に「何かあった?」 what`s up? とだけ聞けばいいですしね。
米国人の友人たちが、会う度に気軽に褒めてくれるので、私もいつからか、会う人の何か良いところを、ちゃんと見つけて言葉にしてあげたいという気持ちになりました。
そして、この習慣が身についてから、私は言葉の力が身にしみてわかるようになりました。褒めることで、友人の表情がぱっと明るくなったり、落ち込んでいた人が元気になって帰ったり。なんだかこちらまで気分が良くなります。この場合の重要なポイントは嘘を言わないこと。本当に心から良いな、と思うことだけを言葉にする。それがとても大事だと思います。
無意識に使っている、ネガティブワードを封印したら、ちょっとだけ落ち込んでいる友人たちを、沢山元気にしてあげられるような気がします。
~ スクールカウンセラーについて ~
今年度より、本校にスクールカウンセラーが配置されることになりました。
お名前は、吉田俊治先生です。ベテランの方で、年間10回カウンセリングを行います。さて、みなさんカウンセラーと話をしますと迷っていたことや悩んでいたことが、なんとなく解決に向かったりすることが多々あります。カウンセラーは、解決へのスタートラインへ私たちが立ちやすくなるように一緒に考えてくれるという役割をしてくれます。私は、カウンセラーと話すのは大好きです。ぜひ何かありましたら本校へ電話にて予約してください。【配置日(木) 5/25 6/1 7/6
9/7 10/5 11/16 12/7 1/11 2/1 3/1】
~ 支援教育について ~